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ダウン症の画家 馬場 慧

馬場 慧

慧は1992年10月10日の早朝産まれました。
この日は1964年東京オリンピックの開催日にちなみ「体育の日」で祝日でした。
元気な男の子の誕生と言いたいところですが、産声も小さくいつも寝ていて、ミルク
も少ししか飲まず、体重がどんどん減少し退院日には産まれた時の体重から500gも
減少していました。このままでは死んでしまうと思い寝てる子を起こしミルクを飲ます
事に専念したおかげで、大病もせずスクスク育ってくれました。
30歳になった今、ドクターストップがかかるほど食欲旺盛で心も体も大きく成長し
ダウン症というハンディキャップを抱えていますが、彼の個性と思えば他人と比較する
事では無いと思います。
31歳の慧は毎日事業所へ電車通勤し帰宅後大好きなカラオケで歌って踊って汗を流し、
週末には絵を描いて自己主張しています。コロナ前は茶道教室に通っていましたが、
先生が高齢なため、感染防止でお休み状態が続いていました。
3年間のお休みでしたが、やっと再開され又お稽古が出来ると喜んでいます。
慧は先生になるためにお稽古をしているのではなく、お茶席で人並みの作法でお茶を
いただけるように日々精進しています。お茶はいろいろな事を教えてくれ社会人として
生きて行くのに必要な作法だと思います。

慧と絵の出会いは小学校4年生の春、三重県志摩町のアトリエ・エレマンプレザンの
佐藤先生夫妻との出会いからです。
慧は小学校を普通学級で6年間過ごしましたが、同級生と学力では大きく差が有り
授業中は別メニューという状態で、彼なりに皆と違う事に違和感を感じ萎縮した
生活だったのですが、絵に出会い自分を表現する事に喜びを感じ自信を持つ生活に
変わったのです。
(普通学級で言葉のシャワーを浴びたおかげで、言葉で意思を伝える事が出来ます)
慧の描く絵は下書きなしで自由な形・色で構成され躊躇なく筆を進めます。
使用する紙は洋紙・和紙・木 油絵の具を使って自由奔放で楽しそうに描いています。
最近では、描く前に今日のテーマを決め、描く紙を決め、何枚に描くかを決めて     事前準備をしてから描いています。
成長が見られ楽しみです。

こもかぶり乞食じゃないぞ寒牡丹 大燈国師

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